2008年8月18日月曜日
マネー洗浄:国家の品格
● 日本の紙幣
マネー洗浄:国家の品格
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と、言っても麻薬とかヤクザの裏金とかの「マネー・ロンダリング」のことではない。
日本人は「清潔好きの民族」だといわれている。
アジア人の中で、なぜヨーロッパ文化に入り込めたかという理由に「清潔」というファクターを掲げる人は多い。
江戸期の日本の都市はヨーロッパよりはるかに衛生的であったというのは、多くの書物で見ることができる。
これは今でも続いているようだ。
おしぼりから始まって、殺菌作用のあるペーパー手拭、そしてウオシュレットまで。
日本人が他民族の中に入り、少なくとも人種的差別以外で拒否されないのは、この清潔感にあるといっても間違いではない。
アジア人がヨーロッパ人に見下されるのは「清潔感の欠如」による、という人もいる。
もし、アジア人の清潔感がヨーロッパ人のそれを上回ったら、おそらく「汚らしい西洋人」としてバカにし、鼻も引っ掛けないのではないかと言われている。
『
★ 洗うを洗う
http://www.mizu.gr.jp/kenkyu/mizu11_arau/index.html
★ 清潔感を洗う
http://www.mizu.gr.jp/kenkyu/mizu11_arau/no11_f01.html
』
中華料理はおいしい。
でもチャイナタウンの裏を歩きたいとは思わない。
「きれいさ」がない。
ゴミ・ヨゴレに対する感覚が違う。
日本人の感覚がよりヨーロッパに近く、部分的にはそれを上回っている。
中国人の感覚はヨーロッパ人とは質的に違うようだ。
中国人とは一緒に釣りに行かないという人がいる。
日本人は自分が出したゴミを最後に持ち帰る。
中国人は散らかしっぱなしにする。
注意するのも気がとがめるので、そのままにしてしまうが、どうも後味が悪い。
自分が罪を犯したような気になってしかたがないと言う。
だから、次に誘われても中国人とはいかないという。
中国人がチャイナタウンなどに固まってしまうのは、もしかしたらその清潔感の違いによるのかもしれない。
いい悪いの前に、その長い歴史文化が横たわっている以上、個人の問題ではなくそれは民族的社会思想というものの感覚であろう。
きれいさに対する「感度」の問題であり、日本人が鋭敏すぎ、中国人が緩いということなのだろう。
逆に中国人からみれば「やりすぎ」、そう目くじら立てることのものではない、ということかもしれない。
その「きれい好きの日本人」でも、汚いものをきれいにするという発想を持たないものがある。
「お金」である。
昔、親によく言われた。
「お金は尊い、でも汚い。たくさんの人の手を渡ってくる」
そのお金にまつわる記事があった。
『
★ 食品やものからのSARS感染の可能性は? SARSウイルスを正しく理解する ...
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/7663/tabemono.html
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中国;銀行では紙幣を24時間「隔離」:China imposes 24-hour quarantine on bank notes。
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チャイナ・ディリー紙の報道によれば、中国の銀行では、受け取った紙幣を24時間の「隔離」処置の後、流通にまわすことを決めた。
これは紙幣を通して SARSウイルスが感染することを防止するためとしている。
さらに中央銀行は新しい紙幣を準備して、これを流通にまわすという。
http://www.abs-cbnnews.com/abs_news_flash_article.asp?FlashOID=8341
紙幣増刷で新型肺炎封じ込め…中国
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【北京=東一真】
国営新華社通信などによると、中国人民銀行(中央銀行)は、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の封じ込め策の一環として、新たに紙幣を増刷することを決めた。
紙幣は流通する中で、SARSウイルスを媒介する危険性があるとして、古い紙幣を回収、新たに印刷した紙幣を大量に流通させることで、紙幣の「衛生レベル」を高める狙いがある。
増刷の量は明らかにしていない。
人民銀行は、同時に消費者にクレジットカードでの支払いを奨励したほか、商業銀行に対して、クレジットカードの使用環境を早急に改善するように求めた。
紙幣を使う頻度を減らすための措置と見られる。
中国では現在、1分(=0.01人民元、約0.15円)から、100元(約1,500円)まで13種類の紙幣が使われている。
クレジットカードはあまり普及しておらず、紙幣が支払いの中心となっている。
読売新聞 http: //www.yomiuri.co.jp/business/news/20030428it12.htm
』
「SARSウイルス」とは何か。
Wikipediaを見てみる。
『
SARSウイルス
────────
SARSウイルスは、重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome , SARS)の病原体として同定された新種のコロナウイルスである。
飛沫感染により広がるとみられている。
* 2003年3月頃から中国広東省を起点とし、大流行の兆しを見せ始めたSARSの原因が新種のウイルスにある可能性は、2002年頃から指摘されていた。
* 3月下旬、台湾のテレビ報道で謎の新病発生と報道される。
* 3月27日、香港大学の研究チームがSARSの原因が新種のコロナウイルスと特定したと発表。(コッホの四原則に適合)
* 4月1日、世界保健機関(WHO)はコロナウイルスが主な原因との見解を公表。
* 4月10日、SARS患者から検出されたコロナウイルスの遺伝子配列が、既知の種のものとは大きく異なっているとのベルンハルト・ノッホ研究所(ドイツ)等による解析結果が発表された。
* 米疾病対策センター(CDC)は、世界各地のSARS患者からほぼ同じ遺伝子配列のコロナウイルスを検出し、これが原因である可能性が高いことを発表した。
* エラスムス大学(オランダ)の研究チームが、SARS患者から分離された新コロナウイルスをサルに投与するなどの方法で、SARSの原因であることを検証した。
* 4月16日、WHOはSARSの原因が新種のコロナウイルスと確認されたと発表、これをSARSウイルスと命名した。
』
貨幣というのは人の手を回ってくる。
よって、ついでにヨゴレとともに病原菌も運んでくる。
この例はたまたま、中国で「SARS」が発生したときに、とられた処置である。
日本で別の何らかのウイルスが蔓延し、その感染媒体が貨幣ということも、決してないとはいえないということである。
予防医学の原点の一つは廻り巡る「貨幣をきれいに」することである。
病気について能書きをいう前に、手から手へ渡される貨幣はできるだけ清潔に保たれていなければならない。
「日本の貨幣はきれいか」
貨幣の目的・行為それ自体が汚い。
これは仕方がない。
なにしろ、名も知らぬ人々の中を回ってくるもの、手渡しされるものである。
きれいなわけがない。
文句をいってもはじまらない。
汚くとも回ることが、貨幣の使命である。
ピン札でタンスに仕舞われていては貨幣の役目をもたない。
『
★ 日経ネット : 「タンス預金」30兆円 日銀推計、2007年の滞留1万円札
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080823AT2C2201L22082008.html
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日銀は22日発表したリポートで「タンス預金」など使わないまま滞留する1万円札は、2007年平均で30兆円に上ると推計した。
1990年代半ば以降の金融システム不安で、高齢者を中心に定期預金をおろして現金で持つ動きが広まった。長引く低金利も影響している。
1995年の滞留1万円札は1兆―5兆円程度とみられ、10年余りで大幅に増えた。
リポートは同様の手法で普通預金残高も分析。
2007年度の約310兆円のうち120兆円が、財・サービスの購入に充てられず口座に置いたままの資金と試算した。
(2008年8月22日 21:17)
』
なら、問題はそれをきれいにする方策がとられているか、である。
「赤ん坊のそばに硬貨をおくな」とは、よく言われる言葉である。
赤ん坊はなんでもしゃぶる。
十円玉であろうと、百円玉であろうと、何でも口にいれて嘗め回す。
硬貨はきれいになるであろうが、雑菌に対する抵抗力の少ない赤ん坊はどうなる。
危険この上ない。
よって、赤ん坊のそばに硬貨をおくな、ということになる。
つまり、「硬貨は汚い」という認識の上にたっている。
ではなぜ、そんな汚いものをほっておくのだろう。
汚いものをきれいにする方法はいろいろある。
家なら掃除をすること。
モノなら洗濯すること。
体なら風呂に入るかシャワーを浴びるかして、石鹸で垢などを落とすことである。
貨幣はモノである。
なら、きれいにするには洗濯するのが一番いい。
とすれば、日本の貨幣は「洗濯できるか」という問になる。
コインはできる。
紙幣は。
できない。
洗剤を使わずとも水に浸しておくだけでも、多くのヨゴレは落ちる。
これができるか。
できない。
なら、こうなる。
「日本のお札は汚い」
間違いのない結論。
ではなぜ、きれいにしないのか。
理由は簡単。
できないから。
なぜ、そんな簡単なことができないのか。
「紙で作った」から。
だから紙幣。
でも、それは昔のこと。
現在の日本の技術力では、それを上回ることなどなんでもないこと。
Wikipediaを見てみる。
『
ポリマー紙幣
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「ポリマー紙幣」(ポリマーしへい、英語 polymer banknotes)は材料として合成樹脂を使用した紙幣である。
「プラスティック紙幣」とも呼ばれる。
オーストラリア準備銀行 (RBA) とオーストラリア連邦科学産業研究機構 (CSIRO) の共同開発によって作られ、1988年に通貨としてオーストラリアで発行されたのが最初である。
また同国の技術供与もしくは受託生産によって現在世界20カ国以上で同様な紙幣が製造・発行され流通している。
従来、紙幣に用いる紙の原材料として、耐久性がある麻や綿(日本では楮や三椏)が使用されてきた。
だが、これらの材質は一般でも調達可能であり、偽造紙幣を製造することも可能であった。
<略>
その後、現在見られるようなポリマー紙幣がオーストラリアで開発された。
ポリマー紙幣の導入目的は通貨のセキュリティを向上させるものであった。
オーストラリアでも1967年に通貨偽造事件が発生しており、近年のカラーコピーの飛躍的な性能向上に伴う偽造事件の増加が懸念されていた。
そのため1968年からRBAはCSIROとの共同研究を始め、紙幣に対する偽造防止として1972年に提案された技術が基になった。
この技術とは透明な合成樹脂のフィルムに白いインクを印刷し不透明化したうえで、伝統的な印刷を行い、その上に流通しても磨耗しにくくする保護膜をコーティングするものである。
またOVD(特殊ホログラム)を入れる部分は印刷をしないため、向こうが透けて見える。
またこの合成樹脂による紙幣用紙は非繊維質かつ非多孔性の素材であり、紙による紙幣と比べて、耐久性や防水性にすぐれ耐用年数が長く、機械加工がしやすいうえに引き裂きにくくて、リサイクル可能である。
難点といえば生産コストが高く「熱に弱い」こと。
そして従来の紙による紙幣よりも手捌きが異なるため、現金自動支払機で扱うために特別な技術を開発する必要があったことである。
だが、ポリマー用紙の確保と高度の技術が必要であるため偽造するのが困難であり、カラーコピーに対する偽造防止技術をポリマー紙幣に盛り込むことも可能であるため、紙幣の偽造抵抗力が飛躍的に向上した。
またコスト高であっても長持ちするため結果的に安上がりになる利点がある。
そのため、オーストラリアなどでは一般に使用頻度が高く寿命の短い低額面からポリマー紙幣が導入された。
1992年になって、オーストラリアは全面的に流通する紙幣をポリマー紙幣に移行することを決定し、1996年までに実施した。
1993年にインドネシアもスハルト政権25年を記念する50000ルピア紙幣を発行し100000ルピアの最高額流通紙幣もポリマー紙幣に変更(現在は紙の紙幣に戻されている)された。
その後も1999年5月3日にニュージーランドが5ドルから100ドルまですべてポリマー紙幣に置き換え、ベトナムやルーマニアも同様にポリマー紙幣に置き換えている。
またポリマー紙幣で記念紙幣を発行する事は世界各国で続けられており、たとえば台湾の中華民国中央銀行が1999年6月にニュー台湾ドル50周年記念50ドル紙幣をポリマー紙幣で発行したほか、中華人民共和国の中国人民銀行も2000年11月にミレニアム記念100人民元紙幣を発行している。
通常流通する紙幣として一部の券種であるが2005年にはメキシコ、2007年には香港の10ドル政府紙幣、2008年にナイジェリアとイスラエルでポリマー紙幣に移行するなど、世界各国で発行されるようになってきている。
』
● ポリマー紙幣
熱に弱いという弱点を除けば、そこそこ優秀なお札素材といえる。
さらに、もう一つ、サイトを見てみる。
『
★ ポリマー紙幣の特徴
http://www.tradition-net.co.jp/door/door_money/main_aud.htm
─────────────────────────────────────────
1988年記念紙幣としてポリマー紙幣が世界で初めて発行されました。
1992年、5ドル札から一般紙幣にも徐々に導入され、1996年に現在流通している全ての豪ドル札はポリマー製になりました。
なぜポリマー製にする必要があったのか。
それは清潔で長持ち・偽造されにくい、といったことが挙げられます。
環境保全に積極的なお国柄、当然、紙幣もリサイクルを考えています。
従来の紙のお札だと木を伐採しなくてはならず森林破壊にも繋がりかねません。
また、紙幣の平均寿命はたったの6ヵ月。
しかしポリマー紙幣ならば2年以上は長持ちするのです。
使用頻度の多い額面など多少の差はありますがほぼ4倍は長持ちするということです。
もう1つの特長は、偽札をつくるのがほとんど不可能だということです。
ポリマー紙幣には3段階のセキュリティーが設けられており、この技術は、物理学やバイオを応用したもので、パスポートやチケットにも有効だということです。
セキュリティー
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透明フィルム(窓)(上の写真参照) 紙では不可能
紫外線 紫外線により光る部分がある
準備銀行だけが判別できる項目 企業秘密
』
ポリマー紙幣を上回る紙幣素材は開発できないのか。
できそうな気がする。
高速増殖炉を造れ、といっているわけではない。
では、なぜやらない。
日本の技術力から判断すると、すなわち「やる気がない」。
そういっていい。
予防医学が発達している現在、「洗えるお札」が出来ていても、何の不思議も疑問もない。
あって当たり前だと思う。
でもそれがない。
面白い質問が「Yahoo知恵袋」にあった。
『
★ 日本の紙幣ってなんだか気品あふれているような気がします。 どうして ...
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1015571915
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日本の紙幣ってなんだか気品あふれているような気がします。
どうしてこんなに美しいのですか。
補足:
美しい日本の美しい紙幣・切手・印紙…。
これも日本の素晴らしい職人さんの印刷技術(線描・透かし・特殊インク・非木材紙)の賜でしょうね!
ベストアンサーに選ばれた回答
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米国に駐在し、欧州も西欧だけでなく、ロシアや東欧や中欧を含めて出張したことがありますが、日本の紙幣ほどよくできている紙幣はありません。
世界一といってよいでしょう。
まず彫像技術が繊細で丁寧で素晴らしいです。
次に印刷技術の美しさはおそらく世界一です。
これは一般の印刷技術が日本がおそらく世界一といわれることの反映でしょう。
日本のカレンダーなど欧米でモテモテです。
最後に紙質が他国に追随を許しません。
日本の紙幣には和紙の原料のコウゾ、ミツマタが使われており、しわになりにくく破れにくくいつまでもきちんとしています。
他国の紙幣はすぐくちゃくちゃになります。
諸外国もそれは知っており、日本はコウゾ、ミツマタを紙幣用に輸出しています。
なおその代わり硬貨はどうも日本はいけません。
もっと凝ったものを造ればよいのにといつも思います。
ベストアンサー以外の回答
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その1:
紙幣にせよ切手にせよ、専門の技芸官という役職があり、採用は大変に狭き門です。
採用時点でデザイナーあるいは画家として、非常に高い技量が要求されます。
いつ変更されるかわからない紙幣のデザインと生産技術を、日々、黙々と研究しています。
日本の紙幣印刷は元々、ドイツの技術を基本としています。
デューラーの作品に代表されるように、ドイツには銅版画の格調高い優れた伝統があります。
他のヨーロッパの国が石版の技術を基本にしています。
銅版画は線による表現
石版画は面による表現が得意です。
また日本には木版画の優れた技術がありました。
木版画は繊細な彫りによる線の表現と、微妙な濃淡を生かした色刷りの表現です。
日本の紙幣にはドイツの銅版=線と、日本の伝統的な木版=色刷りの技術がうまく調和していると言えます。
初期の紙幣にはヤマトタケルや神武天皇などが肖像として採用されたため、色彩も自然と古式豊かなものになっていきます。
現在もこの日本の伝統的な色使いを踏襲していると言えるでしょう。
さらに強度がありながら繊細な再現を可能にする和紙の技術がありました。
これらの条件が重なり、日本の紙幣は大変美しいものになっていったと考えられます。
その2:
確かに日本の紙幣は良いって聞きます。
海外に出かけたことが何度かありますが、あっちはしゃれっ気がある気がします。
星の王子様を記念した紙幣とか出てますが(今は入手無理?)すごく可愛いです
http://www.geocities.jp/seiya4726/sekai_no_shihei_01.html
その3:
やはり印刷技術が優れているのでしょう。
紙幣だけでなく、切手の印刷も世界的に見ても高レベルなのではないかと思います。
その4:
せっかくデザインはよくできるのだからやってしまおうと言う事では?
それに日本の技術があればそのデザインを全ての紙幣に安定して印刷する事が出来るということもあると思います。
その5:
素材がいいからです。
』
日本から来た人は必ず、上に似たような感想を述べる。
日本のものはすべていいと頭から信じ込んでいる。
こちらに住み日本に行くと、いつも同じように思うことがある。
「日本の紙幣は、何でこんなにチャチで安っぽいのだ。紙っぺらではないか」
「技術大国日本にはふさわしくない紙幣だ」と感じ入る。
やたらと、繊細にできていることのみがいいわけではない。
誰でも常に「自分のところが一番」という考えにとらわれている。
まず結論ありきで、そこから理由を引き出してくる。
これは人間のサガでしかたがないこと。
誰でも自分の住んでいるところが一番いい。
つまり、
「日本の紙幣が一番いいと思うのは日本人だけ」
だ、ということ。
でもいくら紙幣が芸術作品であっても、「汚く、病原菌の伝染ルート」になりうる可能性があるなら、これは一段「劣る紙幣」といっていい。
洗えるお札を開発し、銀行はすべてに「コイン・紙幣洗浄機」を取り付けることを義務化し、持ち込まれた貨幣はすべて洗浄し、銀行から出ていくものはみな汚れや雑菌のない「清潔なお金」にすべきではないだろうか。
そういうことをやっている国が他にないなら、日本がまず最初にやるべきではないだろうか。
そういう、安心感をもたせても悪いことはない。
それこそが、「価値ある貨幣」であろう。
「国家の品性にみあう紙幣」であろう。
その程度のことができないほど日本がヤワだとは思えない。
刑事を除けば、選挙違反と貨幣偽造は最も重い罪になる。
それほどまでに貨幣とは重要なもの。
なればそのくらいの費用を捻出したところで国家が大きな損傷を受けるわけでもあるまい。
「現金引出機」はタッチパネルである。
光の加減で前の人の指の指紋がくっきりと浮かびあっていることがある。
ハンカチで指を包んで触ろうかと思うことがある。
さほどに、人間の手は汚れている。
「外から帰ったら手を洗いなさい」と親は言う。
貨幣は銀行から市中に出回る。
なら、銀行に戻ってきたら洗浄するのが理にかなっている。
紙幣の耐用期間は約6ケ月ほどだという。
6ケ月もの長い間、汚れたままで市中に放置していいものか。
一般常識で考えて、どうもおかしい。
もし、放置したままでいいなら、子どもに「手を洗いなさい」などと言うべきでない。
現金引き出し機から出てくる紙幣が必ず洗浄されており、間違いなく「きれいな貨幣」であるなら、こんなに「心なごむ」ことはないだろう。
それが豊かさ、ゆとりというものだろう。
それが出来ないほど、日本の技術は劣っているのか。
文化水準は低いのか。
もしそうなら、日本紙幣のレベルの高さの能書きを百万遍並べてみても、まるで説得力はない。
「日本の紙幣は決して美しいとは言えない」、ように思えてくる。
美学とは絵柄か、それとも行動か。
「国家の品格」とは、そういうものだろう。
【Top Page】
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